| ─── | たとえば4回目の 「こどもの瞳ってどうしてキラキラしているの」 なんか、テーマとしても、 すごくキャッチーだと思ったんですが。 |
| 中村 | はい。 「こどもの瞳がキラキラしている」 っていうテーマ自体、 話題にのぼることは多いですけど、 だいたいそれが"純粋だから"っていうところで 終わってしまいますよね? でも、これは簡単に理屈が説明できることで。 子どもって背が低くて、 大人を見上げるときに、 照明が上についていると、 光が目の中に入って キラキラしているように見えやすい...... それだけのことなんです。 そりゃあ子どもでも、 目がくすむような光の環境の中では、 くすみます(笑)。 |
| ─── | (笑)。そういうキャッチーなテーマの、 中村さんならではの「解きほぐし」が、 いろいろな回で印象的でした。 けれど、そういったことは、 中村さんがカメラマンとして 仕事をされる過程で、 ご自分で発見していったことなのですか? |
| 中村 | はい、そうですね。 撮影会をはじめとする、 ぼくの職業的な経験で得たものが多いです。 でも、カメラマンという職業自体、 ふつう、瞳の中に光を入れる ということは意識するものですよ。 ぼくだけが特別に考えていることじゃありません。 第6回の「曇りを晴れに変えるマジック」 なんかを書いたのも、 ぼくが実際に撮影会をやっていて、 参加した方に「あんなに天気が悪かったのに、 こんな風に写せるんだ」って、 感動していただいた経験が 動機になっています。 ぼく自身、写真を始めたのは 10代の終わり頃からで、独学です。 はじめAF(オートフォーカス)と MF(マニュアルフォーカス)の 違いも分からなくて、カメラ屋さんに 「エーエフとエムエフって何なんですか」って 聞いたりしたくらいで 読み方から間違っていたという(笑)。 だから初心者の気持ちとか、 技を会得していくまでのプロセスとかは、 まだその感覚を覚えているので、 かなり分かるつもりです。 |
| ─── | そう言っていただけると、 本当に勇気づけられます。 |
| 中村 | それでも一応、第2回の 「背景をふんわりさせよう」 という記事以降、 カメラの技術的な解説を 徐々に取り入れていっています。 「背景をふんわりさせよう」の場合は F値について。 第3回の 「元気いっぱいのダッシュを」 がシャッタースピードについて。 一旦「こどもの瞳ってどうしてキラキラしているの」 を入れてから、第5回の 「オムツ一枚の写真をCMみたいに」 と、第6回の 「曇りを晴れに変えるマジック」 で続けて光に関することを書きました。 この2回は、実はさりげに 高度なテクニックについて解説しています(笑)。 |
| ─── | これを読んだで、いままではあえて しようと思わなかった雨の日の撮影も やってみようという気になりました。 あ、私は子どもいませんが(笑)。 |
| 中村 | 第7回の 「青空×こどもをどっちもキレイに明るく」 で言っていることは、カメラの性能の限界についてですね。 要は、カメラと人の目とは違うんだよ っていうことを理解してもらいたかったんです。 あと、 「青空がキレイな下で子どもと一緒にとりたいけれど、 いつもどっちかが暗くなっちゃうのはなぜ?」 という相談も、実際にぼくがよく聞かれることがあったものです。 |
| ─── | 撮影会でいろいろな親御さんたちと 接しているからか、そういう悩み相談から 生まれている記事って多いですよね。 実際、「そうそう、これが知りたかったんだよ!」 って思っている方もいるんじゃないでしょうか。 |
| 中村 | それだと、書いた甲斐があります。 第8回の「日の丸構図はダメじゃない」に関しても、 よくある相談について記事にしました。 なぜか、 「うまく撮るための万能の構図ってないですか?」 という質問って多いんです。 カメラのことはあまり分からないけど、 構図だったら、マネしやすい、 何とかなるかもしれない、 といった感覚なのだと想像します。 実際、写真をはじめたばかりの人に対して、 構図のセンスが良いから良い写真だねって 褒めるフレーズ、よく聞きますよね(笑)。 |
| ─── | たしかに。 わたし自身、それを狙って撮ること多いです。 それで褒められるとやっぱり嬉しいですし(笑)。 |
| 中村 | もちろんそれは悪いことではないのですが、 ぼくはここで構図について、 そういう上手さとか、ユニークさを競う以外のことを、 1度書いておきたかったんです。 実際、初心者向けのカメラの本だと、 日の丸構図は駄目だって よく紹介されています。 実際、駄目な部分がまったくないわけではないのですが、 三分割法で撮影されたような、 ちょっと人物が横にずれているだけの写真は、 小手先で撮った印象を受けます。 最近、個人的には、 周りにもガツンと通行人とかが写っている、 よくありそうな日の丸構図の記念写真の方が、 てらいがないし、見返したときに 面白いと思うようになりました。 |
| 第3回は金曜日にアップします! |
10年04月26日

